収監ダイアリー

虚栄心、自己治療、責務、手段、自己実現。晒す限りは活かしたい。

2022年5月8日

朝の頭が爽やかなうちに「これからのステップ」(訓練期間のワークブック)を仕上げよう。

 

設問 無力に対して降参することが自由への道です。あなたは、まともではない状態、不安、自尊心の喪失、活力の喪失から自分を解放することができるのです。あなたの心は自由に正直になれるのです。自分に「本当は何をしようとしているのか」を尋ねてみてください。今まで、あなたはみじめさ、苦痛、不安から何とか抜け出すため、また葛藤を回避するために責任転換(言い訳)などをしているのです。清潔で穏やかな非行、犯罪性への依存のない状態を保つために、あなたが放棄することになる事柄を具体的に他の人に説明するように書いてください。

 

設問 非行性に依存のある人は、人として行動するのが難しいのかもしれません。責任をもつ分野は、他の人たちと関わり合うのです。また、他の人達が助けよう、力を貸そうとしますが、その結果は裏切り、嘘の行動で周りの人達を混乱に導いていたのではないでしょうか。往々にして人は自分の計画通りの量で飲酒をするわけではありません。これが困惑したり、危険な状態になったり、お金を使い過ぎたりする行動の原因となります。そういう人の行動は、自分で正しいと思っていることに反して、行なってしまうことが多いのです。そのようなことから自分自身をコントロールできなくなるのです。あなたがコントロールできなくなったときの具体例を二つ挙げてください。

 

………

 

こう言ったような設問が続く…

十行近くある設問に対して回答欄はわずか二行。問いかけというよりは説得だよな、これじゃあ。

きっと誰も読んでチェックなんかしてないだろうけど、ホンネは書けない。回答でなく解答しようとするボクがいる。刑務所向けの模範囚を演じようとする保身が捨てきれない。

独特なロジック、異様な世界観…なんでもっと普通に傷ついて、普通に学んで、普通に回復していけないんだろう。

嘘は本音ほど難しくはないが、後味は苦い。このプリント数枚に日曜の貴重な午前が費やされた。

 

昼食の準備の放送が流れ、食器口から手を出す。食事前には手指消毒のため刑務官がスプレーを噴霧してまわる。刑務官によってはしたたるくらいにかけてくれる。鼻につく消毒液の匂いがトリガーに変わる。まあいいさ。ここには引き金だけあって、弾も銃口もないんだから。誰かを撃ち落とす心配はない。

昼食はデミグラースハンバーグ(レトルト)。「美味い」と声なき感嘆をあげながら、同時に「今日の夕食はなんだったっけ」と次の食事に思いを馳せている。前向きというよりは前のめりだな。先走りが習慣付いた暮らしも楽じゃない。

 

 

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中北浩爾 /日本共産党「革命」を夢見た100年

シンプルなタイトルだからシンプルな本かと思ったら全然違った。一行にいったい幾つの知らない単語が出てくるのか。

共産主義社会主義の違いもわからないようなボクに「バカでもわかるマルクス」みたいな解説書、誰か差し入れてくれなんかなあ。