収監ダイアリー

虚栄心、自己治療、責務、手段、自己実現。晒す限りは活かしたい。

2022年5月15日

のっぺりとした白い壁。剥落するたびに塗り直されている。それも厚塗り。どんどんと分厚くなっていくこの部屋の壁。どんどんと狭くなっていくこの部屋。独房の減価償却は体積で測れるはず。

トイレの詰まりがひとまずおさまった。便臭が消える。幻臭だったんだろう。鼻の筋肉がつりそうだった。

 

日記を書いているが、前回の時に書いてたやつと一体どう違うのか(違ってないのか)。

日記というものの文章化できずに羅列で終わる日もある。例えば今日。

・ボクは覚醒剤で失ったものもあったが、手に入れたものもあった。失った空白にはすぐに別の何かがあてがわれたから。ボクはボクというキャパに空白を作れないタイプの人間だ。だけど欠落したまま喪失しちゃって生き続けるしかない者もいる。母親がそうなんだよね。この違いがボクと親との意思疎通を困難にさせる要因の一つなんだろう。

・ここでは皆がストレンジャーストレンジャーの館。はぐれものの気やすさがある。だけど、匿名性は担保されないから個室じゃなきゃボクはダメなんだ。

・できるだけ、力の限り、自分なりに…そういうのが通用する世界じゃないんですよね。

・刑務所に入って辛かったから薬をやめましたなんてストーリーは嫌だ。そういう普通さは勘弁してほしい。

・ボクはボクであることに飽きてしまい薬に手を出した。薬は自分を手放せて身軽にさせてくれた。けど、そろそろ取り戻さないとなあ。

・ボクは覚醒剤に関してはノマド的使用を通してきた。

 

独房なのにマスクしてないと注意を受ける。むかつく。ツイッターでもやれればいいのに。

 

f:id:cubu:20231101002349j:image

岡本太郎/沖縄文化論ー忘れられた日本

沖縄本土復帰50年。ボクは沖縄に住んだことがある。あるからこそ、ボクは沖縄のことを全くわかっていないと自信を持って断言できる。