収監ダイアリー

虚栄心、自己治療、責務、手段、自己実現。晒す限りは活かしたい。

2022年7月24日

今は…

朝日に目が覚めたら6時35分の起床まで読書。時計がないのでわかんないんですが、そこから小一時間は読んでんじゃないかなあ。朝食後、工場に出て7時40分から作業が始まります。午前中に30分間、グランドか体育館に行き運動。昼食後休憩をはさみ、午後4時まで作業、作業、作業…ひたすら作業。洗濯バサミを組み立て続けています。(世間からはぐれおちた者たちが、洗濯物が飛ばされてしまわないようにしっかりとキャッチするための留め具作りに勤しむ因果)。それが終われば部屋に戻って夕食。17時からは余暇時間となり新聞読んだり、手紙読んだり、本を読んだり、手紙を書いたり、日記を書いたり、ぼんやりしている間に日が暮れていくのを眺めたり、そして9時には消灯。このルーティンの繰り返しです。

一日があっという間に過ぎていった子供の頃、あのスピード感は、新しい体験の連続のせいだと誰かが言っていました。ここでの時間、できるだけ巻きで過ごしたく、初体験を探すんですがそうそう上手く見つけることができず(刑務所ですし当然ですよね)、のんべんだらりとマンネリに身をやつしています。

ボクの人生においてマンネリは宿痾です。いつだってつまらない。

げんなりしてしまうような現実も非常に面白いとリフレーミングできる力をいつか手にできたらと思っています。

 

今日は日曜で作業はなく一日中蟄居です。朝夕と検温チェックを受けて、どちらも36.2度。隣人は37度だったらしく、別室へ連れ去られていきました。コロナのせいか熱波のせいか…ボクが出る頃には第何波あたりなんだろう。

暑さにはじまり、暑さに終わる。

なんとも夏らしいまとまりのある手紙となりました。

7月ももう終わります、いや8月がはじまるといった方がいいのかな。

いずれにせよ侑子さんもいい夏をお過ごしください。

 

 

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芥川龍之介地獄変芋粥

官本にあったから借りてみた。地獄変はあっても天国変はないんだなあ。やっぱ物語は地獄に詰まっているんだと思う。