収監ダイアリー

虚栄心、自己治療、責務、手段、自己実現。晒す限りは活かしたい。

2022年4月3日

お米は100回噛む。

ここに来てよかったことは食事を落ち着いて摂るようになったこと。

新聞も端から端まで全て読むと半日はかかる。

「間」の捉え方が変わる。

時間、空間、あと人間も。

悔しいけど、平和(?)が教えてくれる。

 

ただ、そう思えない人もいるようで…

入浴の時だけ部屋の前を通るそのお兄さん。

切れ味鋭すぎる眼光。オーラがある。丸腰の強みというやつだろうか。目があったらやばいと思わせるのに、目が離せない。

いったいどんな景色を見てきたらそんな目つきが手に入るのだろう。これ見よがしに目線で風を切って歩いていく。

脛の傷さえ勲章にしているようだ。あの目つきは強烈な武器だ。

ボクの武器はなんだろう。

何か話をしたいなあと思う。

 

そして、今、ボクはどんな顔をしているのか。

たまに本を読みながら笑うこともあるけど、この笑顔…はたから見ると気味が悪いはず。

笑いを生んでくれたその本に申し訳ないくらいの気味悪さ請け合いだ。

きちんと読んだ本については、覚えておいて、誰かに伝えることで解放してあげなければと思う。

 

 

f:id:cubu:20230913172718j:image

重松清/きみの友だち

ボクも若かりし頃、この子たちみたく熱い涙をきっちり流しておけばこんなに酷くひん曲がった大人にならなかったのになあ。

子供は子供時代にしか成長できないことを重松清はいつも教えてくれる。