そうだ!このことを伝えなければ…そうそう、刑務所には官本というシステムがあって、移動図書みたいな形で各工場を本棚が巡ってきます。その図書に塚本さんの「NHKをクビになった本」があったんです。
思わず手にとり借りました。そして読みました。
同じような体験をしても受け取り方はこんなにも違うのか。
塚本さんは素直ですよね。素直な視点でちゃんと周りが見えてますよね。その素直さがとてもいいなあと思いました。ボクは「正直だね」とは言われますが、「素直だね」とは決して言われません。新明解によると、素直は「他人の言うことを、逆らわずに受け止める様子」とあり、正直は「何かを隠して言わなかったり、うそ、ごまかしを言ったりすることができないこと」とありました。つまり、正直は自己主張の態度で、素直は共感受容のセンスなんだと。素直になりたければ相手の話を聞けるようにならなければ。素直力、獲得したいと思います。
ただ、刑務所は一人きりのロンリーワールドなので、ボクが素直になるのはボクに対してだけ。マイノリティー、アウトローをアイデンティティとする生き方を追い求めるあまり、ノートに日記を書いてもそっち側に自分で自分をスポイルしがちになります。全てはここを出てからが勝負になるんじゃないかと。
とにかく塚本さんの本は刑務所でもたくさんの人に読まれ(貸出記録を見ると結構履歴があるし)、ちゃんと大勢にキックアシストしているようです。
ってな感じで本の話題に終始した手紙になってしまいました。
読書の夏は続きます。
挫けずに頑張ります。
よい夏を!
闘病モノだとついアディクションだったらと比較してしまうボクの拗らせ。故にいつも感想がミクロになってしまう。