収監ダイアリー

虚栄心、自己治療、責務、手段、自己実現。晒す限りは活かしたい。

2022年10月16日

ぐるぐる歩く三畳の独房。椅子取りゲームのように歩き続ける。音楽もない。ライバルもいない。椅子さえもない。いつまでもいつまでもまわり続ける。あと一年は続くだろう。一人きりの椅子取りゲーム。ボクの耳だけに聞こえる音楽はしばらく止むことはない。

運動なんてこの程度で十分だ。しっかり鍛えるのは仮釈が決まってからにしようと決めている。ボクは刑務所と同じくらい筋肉こそがものをいうゲイワールドに戻らなければいけない。マッチョこそが正義。アメリカかよ、めんどくせーなあ。

テレビをつけていたら「同性愛は増えてきている」なんて誰かが言っていた。そんなことはないんだよね。同性愛は増えてなんかいない。同性愛を知る人が増えてきただけなんです。

こんな塀の中だって同性愛は話題に上がる。「オレはゲイに偏見はない」なんていう奴もいる。ボクはふむふむと聞いているわけなんだが、ボクのセクシャリティを知っている担当刑務官はこの風景をどんな風にみているんんだろう。ビクビクしてるように見えてるのかなあ。

カルト宗教議員が同性愛へのヘイトで炎上しているらしい。「あなたこれで三回目でしょう」と他の議員から詰められてる。ザマアミロとは思えない。どちらかといえばかわいそうだ。だって「あなたこれで三回目でしょう」って言葉はボクにもつらく響いて痛いから。

ごめんなさい。もう二度と捕まりません。

 

 

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 デイビッド・モントゴメリー/土の文明史

泥…それは地球の皮膚。我々は地球の肌ケアを怠りすぎている。