前略
まずは同性婚訴訟の裁判お疲れ様でした。
12月1日の新聞で結果を知りました。ボクとしてはワールドカップよりも気になるトピックだったのですがこの判決…どう受け止めればいいのか。
違法状態なのに違法じゃない。謎かけ?ボクは脱法ドラッグを連想してしまいました。
法律は権利を守るために作られたものだけど、全ての権利を守るようにはデザインされていないんですね。
「同性愛者には家族になる制度がない」というポイントも焦点になっていたようですが婚姻の話をしているのにどうして家族というワードが出て来るのかも不思議に思えた点でした。
東京都もパートナーシップ制に舵を切り、同性婚制定への風向きも良好かと思っていたんですが難しいものですね。すごくシンプルな話だと思うんだけどなあ。
ボク自身結婚する権利には関心はあっても結婚自体にはさほど興味はなく…けどこれは諦めるスキルを身につけることが生きるための必要条件であったこれまでの人生の後遺症のようにも思えていて、ボクに限らず自助と親和性の高い(公助を期待しないし、できない)生き方をしているタイプの人たちがセクシャルマイノリティコミュニティには多い気がします。だからこそ原告の方々の声を上げる行為は沈黙し声を失った人の権利を代弁し底上げすることにつながると思うので応援したいんです。
さて11月29日も過ぎ、今回の事件で捕まってから丸一年が経ちました。はやいもんです。
今年の11月29日、今度はコロナウイルスに捕まって(捕まえて?)しまいました。ひどいもんです。
恐るべし11月29日。1周年が感染記念日になってしまいました。
ただいま病舎に隔離され強制休業中です。
時間が有り余っているので送っていただいた「Les Misérables」を読んでいます。壮大すぎて二の足を踏んでいたんですが機が熟したようです。
権利について書かれた文章が印象に残ったので紹介します。
「事実を打ちのめす権利。権利が勝利すれば暴力はいささかも必要ないのである。
権利は正義であり真理である。
権利の本質は永久に美しく純粋であるということだ。
権利をふくまない事実は時間とともに歪み汚れおぞましいものになる。
権利と事実の戦いは社会のはじまりからつづいている。
この対立を決着させ純粋な観念と人間の現実とを融合させて権利を事実の中に事実を権利の中に平和裡に浸透させる。
これこそが賢者の仕事である。」
賢者の仕事…同性婚訴訟で戦っている加藤先生を少し思いました。
控訴されるとのことですが、その結果はシャバで聞くことができるのでしょうか。もう少し自分も勉強して理解を深めたい(違法状態なのに違法じゃないの謎をときたい)なあと思っています。
ああ日が落ちてきました。一気に冷え込みます。さながら網走刑務所記念館の蝋人形のよう。こうなると変温動物のように指先一本たりとも動けなくなります。
というわけで今回はこのあたりで夕日と共に去りぬ。
今月は誕生日ですね。
ハッピーバースデイ、ハッピーホリデイー、ハッピーニューイヤー。
ハッピーに疲れませんように。
よい年末年始をお過ごしください。
吉村萬壱/ポラード病
ボクもきっとポラード病なんだろう。それでいいのだ。