夢の中で放尿する。
はっと目が覚める。
失禁していない。
ほっと息をつく。
立派な大人になったもんだ。
明け方、右足の薬指、中指がじくじく疼きだす。霜焼けを負ったようだ。部屋から一歩も出ていないのにどうしてだろう。靴下の中カイロ入れて回復を促す。
快晴の青空なのに極寒…なんてこったい。
窓があかないこの部屋からは 雲ひとつない…かどうかもわからない。
ワールドカップで日本が負けたみたいだ。回覧新聞で知った。事実が伝わるまでの丸二日のタイムラグ。
ワールドカップなんて興味ないと思っていたけれど、気になっているんだろう。
応援してるわけでもないのに残念と感じるのはどうして?
けど負けるものがいれば勝つものもいる。ピースの数はかわらない。
サポーターが「感動をありがとう」と。
別に選手たちはサポーターのためにやってきたわけじゃあるまいに。勝手に感動して勝手に感謝する。
けどまあこの気持ちはわかる。
自分もケアされてる立場であるけれど刑務官にありがたいなあとは思ってしまうわけだから。
刑務官だってやりたくてやってるわけでもないだろうに。
村上春樹の小説を読んでいたら「パーステクディブ」という言葉が頻回に登場するので辞書で調べるんだが載ってない。パーステクティブ…なんだかかっこのいい響きだ。いつか使ってみたい。
また出所後の楽しみが増えてしまった。
村上春樹/ 恋するザムザ (HARUKI MURAKAMI 9 STORIES)
たとえ世界が今まさに壊れかけていても、そういう物事の細かいあり方をそのままこつことと律儀に維持していくことで、人間はなんとか正気を保っているのかもしれない。(原作より)
感想じゃなくてたまには抜粋だけの手抜き。