収監ダイアリー

虚栄心、自己治療、責務、手段、自己実現。晒す限りは活かしたい。

2022年4月14日

お世話になります。

連絡が遅くなってしまい申し訳ありません。

東拘で先生の名刺が領置されてしまい連絡先がわからないまま、しかも弁護士名簿も古くて先生の事務所の住所は載っておらず…色々と調べるのに時間がかかり、不義理になりました。すみません。

 

裁判では本当にお世話になりました。

判決の後、バタバタになってしまい、きちんとお礼もできないまま…改めてありがとうございます。

求刑よりもかなり短い判決になったのは先生のおかげです。

保釈中、最終弁論の内容を知人、友人に伝えて自慢してました。

みな「こんな弁護士もいるんだ」「これが裁判所にきちんと記録として残ることはすごい」と褒めてくれ、ボクもいつか薬物問題の非処罰化に向けて何かができたらと思わされました。

まあ、ただ今回のボクの懲役と薬物事犯の処罰化がナンセンスであることは切り分けて考えるようにしています。

処罰される時間の無意味さにこだわり過ぎると、やさぐれた顔つきになりそうですし(それもちょっと興味深げではありますが)、まずもって似合わなさそうですしね。

懲役は薬を止めるためには全く必要のない時間ですが、ボクの人生においては何かしら意味のある時間なんだ!と。(そう思い込まないとやってられないというのが正直なところですが)。

 

さて、身柄はすでに移送され今は水戸刑務所です。

刑務所なので基本的な仕様は八王子、府中と特に変わりはありません。ただ、飛び交う茨城訛りが牧歌的ムードを醸成し、これまででは一番アットホームです(この表現でいいのかは分かりませんが)。

まだ、3日目なので特にお伝えすることはありせんが…とりあえず昨日、コロナの感染者が所内で3名判明したとのことで所内の作業も全て中止になっています。何もしないでいると部屋の空気は澱んで腐りはじめます。空気も腐るんです。腐った空気は臭気のように壁に染みついていつまでも消えません。窓から見える隣の舎房。どの部屋も深く暗い。目を背けいたい自分の心の漆黒の闇を見せつけられているようで、目が逸らせなくなります。そのうちに慣れて馴染んだ風景になるんでしょういけれど。

この心情がどう変化していくか、またお手紙かきますね。

お忙しい毎日でしょうが、先生の幸福と幸運を祈っています。

 

 

追伸

ラジオをオフにしているのに建てつけが古いせいで結構なボリュームで聞こえてくるんです。その音が読書の邪魔をして…匂いもそうですが雑音に慣れるのってなかなかにハードルが高いです。耳を塞ぐように手がもう二本欲しい。

 

 

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手塚治虫/ぼくの描いた戦争

そうそう、この表紙に描かれた有刺鉄線のタトゥーが背中に欲しいと思っていたんだ。…今も少し思っている。