収監ダイアリー

虚栄心、自己治療、責務、手段、自己実現。晒す限りは活かしたい。

2022年3月30日

夢にクスリ。

どこかの駐車場の横にポツリと立つコインロッカー。ボクは預けていた荷物を取り出す。ふと見ると一番下の左のボックスがわずかに開いている。気になって開けてみるといくつかのプラ袋の脇にパケと注射器がある。周りを見渡して誰もいないことと、監視カメラがないことを確認。パケに指を入れる。結晶を舐めてみる。……苦くない。なんかヘロインっぽい。したたかがっかりして、ボクはそのまま立ち去る。

そして、目が覚める。

コンタクトレンズをつけて洗面をする。部屋の汚れが目につくが、畳部屋だと掃除をする気にならない。畳のいぐさがチリを吸収するように思えるから。

そのまま朝食、食事後すぐに立ち上がって洗い物に取り掛からないとそのままずっと動けなくなる。

 

今日から作業中のマスクの義務化が解除される。そして自弁購入品リストにマスクが加わる。義務じゃないから欲しいやつは自分で買えよとわかるやすい。それにしても、自弁購入品のリストが増えるなんて、変化を嫌う法務省としては画期的な事件だ。

コロナは拘置所も変える。

 

侑子さんから差し入れ本が届く。服部先生から関係者のリストが書かれた手紙が届く。

心踊る。舌先にできた口内炎あたりの細胞が目まぐるしく分裂していき、一気に治っていくイメージが頭に浮かぶ。収監中にできる口内炎は砂糖にでもつけたらすぐに完治するだろう。

 

「好きなことをして生きる」は成し遂げられたから、次は「好きなことを仕事に繋げる」をテーマにしていかなければいけない気がする。ってなるともう売人になるしかないのだろうか。けどそれはそれで、そんな何回も捕まるようなミスの多い人物を雇い続けるわけにはいかない。って言われそうだ。

 

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北澤富雄/ダリエン地峡決死行

違法薬物へのインフラも充実させてしまうネットを駆使してさえも伺い知れぬ場所への旅。そういうものを冒険って呼ぶんだろう。冒険家もある種のアディクトだなと思った。